「数百万人規模の女性が接種機会を逃した」と産経社説

11月24日付の産経新聞の社説(主張)は「子宮頸癌ワクチン 過去反省し着実な実施を」との見出しを掲げ、「積極的勧奨の再開が決まった。厚生労働省の専門部会が有効性を確認し、安全性に特段の懸念は認められないと判断した」などと書き出す。

安全性に問題がないと言うなら、厚労省はもっと早く再開に踏み切るべきだったと思うが、その点に関して産経社説はこう訴える。

「積極的勧奨の差し控えで数百万人規模の女性が接種機会を逃した事実は大きい。差し控えの期間がなぜこれほど長引いたのか。厚労省は責任の重さを認識すると同時に、自治体とともにワクチン接種を着実に実施してほしい」

厚労省がどこまで強く責任を感じているのか。今後の厚労省の行動で判断するしかない。

産経社説はマスコミの責任も追及する。

「日本では接種後に手足が動かしにくくなったり、広範囲に痛みが出たりする多様な症状が報告され、産経新聞も含めメディアは、苦しむ少女たちの姿を繰り返し報道した。一部の冷静さを欠いた報道ぶりは深く反省したい」

確かに当時は冷静さを欠いた報道が相次いだ。あれだけマイナスのイメージが伝えられれば、間違いなく接種率は下がってしまう。

責任があるとの自覚が薄いから勧奨再開が遅れたのではないか

産経社説はさらに訴える。

「厚労省が及び腰になった背景には、国や製薬会社を相手に損害賠償を求める集団訴訟が起きたこともある」
「少なくともワクチン接種と多様な症状との間に明確な因果関係が認められないと分かった平成30年ごろには勧奨再開に向けて対応すべきだった」

ワクチンの副反応だけでなく、薬害や公害などでも厚労省への損害賠償訴訟は絶えない。それだけ厚労行政の責任が問われていることになる。その自覚が薄いから勧奨再開が遅れたのではないだろうか。