12球団から16球団に拡大を

プロ野球に最も欠けているものが拡張化だ。プロ野球の試合は、おなじみの12球団で行われる。交流戦などはあるものの、毎度毎度の巨人VSヤクルトに、西武VSオリックスでは、30球団を有するMLBの豊富な対戦カードを知ってしまったファンには物足りない。王貞治ソフトバンク会長も提言したように、例えば、新潟、静岡、四国、沖縄に4球団を新設して「2リーグ16球団」制とすれば、対戦カードも増え、廃止論も根強いCS(クライマックスシリーズ)も盛り上がるはずだ。だが、既得権益が絡み、進展は見られない。

東京ドーム
写真=iStock.com/winhorse
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その他、既存のセ・パ両リーグは残したまま、独立リーグの四国アイランドリーグplus、BCリーグ、九州アジアリーグなどを再編し、3リーグ制に移行する形も考えられよう。また、サッカーの天皇杯のように、プロ野球と独立リーグ、社会人や大学野球の優勝チームなどが参加するトーナメントの仕組みを設け、日本シリーズ王者とカップ戦を行うのも楽しそうだ。

そうすれば、今まで仮想ゲームの中でしか存在しなかったような対戦が実現するのだ。デジタル化とサブスク化に加え、拡張化によって「ワクワクする」→「行きたい、観たい」→「集客力・視聴率アップ」→「入場料・放映料アップ」→「収益力アップ」→「さらなる拡張・投資」という好循環が実現することになるはずだ。

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