N高生を「それはあまりにも学習効果がないな……」とバッサリ
質問6【同じような失敗を繰り返すケース】
【部員】同じ銘柄の売買で5回連続損切りになってしまいました……。好きな銘柄なのでつい値動きを見てしまい、株価が上がり始めると「あっ、上がり始めた!」と思って焦って買ってしまうのですが、株価が下がり始めると「やばい、損したくない」と思って売ってしまいます。どうしたらいいでしょうか?
【村上】それはあまりにも学習効果がないな……(笑)。失敗するのは仕方ないけれど、同じような失敗を何度も繰り返すのはいただけないですよね。何で失敗したのかをちゃんと考えて、次の投資に生かさないといけません。
まず、その会社の株をどうして買いたいのかな。今後業績が伸びて株価が上がると考えて投資するなら、もっと落ち着いて、この値段まで下がったら買おうと決めて、買ったら多少株価が上下しても持っている方がいいんじゃないかな、と思います。短期トレードが目的なら話は別だろうけど、その場合であっても、失敗経験を生かして戦略をもう少し工夫しないと。とにかく、どうして失敗したのかをもう少しよく考えてみてください。
質問7【投資するときの精神的な揺れについて】
【部員】儲かるとすごくうれしくなって気が大きくなってしまったり、損した場合には気分が落ち込んで自信がなくなったりと、気持ちがすごく揺れ動いてしまいます。投資家として成功するには常に冷静で感情もあまり出さない方がいいのかなと思うのですが、村上さんは、自分の精神的なコントロールをどのようにしていますか?
【村上】感情を表に出すのは別にかまわないんじゃないかなと思います。無理にポーカーフェイスにすることもないかなと思います。私も結構感情を表に出す方で、上手くいけばうれしくて喜ぶし、上手くいかないときには「チクショー」と思うこともあります。ただ、儲かってもそんなに舞い上がって強気になることはないし、大失敗してもそんなに落ち込むこともありません。
若いときからメンタルは強かったみたいで、失敗すると悔しい気持ちにはなるけれど、落ち込むということはなくて、「どうして失敗したのか」、「次からどうしたらいいか」ということを一生懸命に考えていました。今でもそういう姿勢は変わらないですね。大事なことは、上手くいってもいかなくても、一生懸命に考えることだと思っています。