東京大学工学部のAさんは神奈川県出身。地元の県立高校に入ったが、1年の冬に留年が決定。失意の中、約800kmも離れた西日本の山間部にある寮付き高校に入学し直した。当初は大学へ行くつもりがなかったにもかかわらず、3年後に“赤門”を突破した。田舎での生活で起きたミラクルとは――。

※本稿は、ドラゴン桜「一発逆転」プロジェクト&東大カルペ・ディエム『ドラゴン桜「一発逆転」の育て方』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

東京大学安田講堂
写真=iStock.com/mizoula
※写真はイメージです

高校で留年をした

高校1年生の冬、Aさんは大きな岐路に立たされていた。期待に胸を膨らませて入学した神奈川県の公立高校で、2年生に進級できないことが確定したのだ。夏休み明けから学校に行ってない。高校1年生で取るべき単位を落としていた。

選択肢は2つ。1年生をやり直すか、あるいは退学するか。

「もう1年、同じ環境でやり直してもなにも変わらないだろうなと思っていました。自分としては朝起きられない生活を立て直したほうがいいと思っていて、環境を変えようと思いました」(Aさん)

見つけたのは、寮を併設し、県外に住む生徒を積極的に受け入れている西日本にある高校だった。

「これだ」と直感したAさんは、その県には土地勘がなかったのにもかかわらず、2週間後には1人で学校見学に行き、そこで暮らす決意をしていた。

この県で人に恵まれ、この地域ならではの経験をして、3年後、Aさんは東京大学に入学することになる。

Aさんが一発逆転できたのはなぜなのか。それを説明する前に、なぜ神奈川の高校で留年をすることになったのかお伝えしよう。

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