商品名も「どうせなら突き抜けよう」

商品名は、辛い+ムーチョ(Mucho/スペイン語で「たくさん」の意)で「カラムーチョ」だ。

「メキシコ風の商品名にしようという話は早い段階から決まっていました。その後デザイナーがいろいろと候補を考えてくれた中で、一番飛び抜けたものを選んだんです。『チリ◯◯』みたいなもっと無難な候補もあったけど、どうせなら突き抜けようと。パッケージに書かれている『こんなに辛くてインカ帝国』というダジャレも、会議で盛り上がった勢いで決まりました。今の湖池屋がやっていることと一緒ですが、とにかく特徴を出さないと埋もれてしまいますからね」

スーパーはNG、コンビニで大ブレイク

ところが、一番の取引先だったスーパーマーケットが取り扱ってくれない。理由は「お客さんからクレームが来るから」。辛いものはタブーの時代だった。

「当時は『辛いものを食べると頭が悪くなる』なんて平気で言われていたんです。子供が食べたらどうするんだって。そもそも子供は狙ってません、おつまみ売り場で売りましょうって提案したんですけど、それでも駄目でした」

「数カ月は全然売れませんでした。仕方がないから、当時店舗数を増やし始めていたコンビニエンスストアに商談に行ったら、取り扱ってくれたんです。コンビニは酒屋さんから転向する人が多かったので、『うちの店のお客さんだったら、こういうのが売れるかも』と。おつまみとして見てくれたわけです」

これが見事にはまる。コンビニチェーンでの取り扱い1カ月目からお菓子ジャンルでトップの売り上げ。しかもその数カ月後には加工食品の中でもトップ。つまり、冷凍食品やレトルト食品やインスタントラーメンや缶詰などもあわせたカテゴリで「カラムーチョ」が最も売れた商品となったのだ。

「もう、無茶苦茶な売れ方でした。一番コアのお客さんは大学生。コンビニを頻繁に利用する層ですね。結局、子供にも人気になっちゃったんですけど。おかげで年商が3年で倍になりました」