「分からないこと」が「分からないまま」になりやすい

ほったらかしがダメ、過干渉もダメ。だったら、どうしたらいいのだ? と言いたくなるだろう。

オンライン授業は、発信側のペースで授業が進められていく。対面授業であれば、先生は生徒たちの反応を見て、理解が難しそうなら、もう一度説明をするなどフォローができる。しかし、オンラインではそこまで生徒の反応が見えないので、理解できたということにして先へ進む。そうやって、生徒が理解できていないまま授業が進むと、「分からないこと」が「分からないまま」になってしまう。

疑問符が描かれたブロックが積み上がっている
写真=iStock.com/marchmeena29
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また、オンラインになると、宿題の強制力が弱まる。宿題をやってこなかったら、次の授業で怒られるということもなく、だったらちょっとサボっちゃおうかな、と自分に甘くなってしまう。しかし、授業の後に振り返りをし、宿題で知識を定着させるというルーティンなしで、成績アップは望めない。そこで、親の管理が必要になる。

「1週間の学習スケジュール」は親子で一緒に考える

オンライン授業になったときに、親がやるべきことは、子供が授業を理解できたかどうかの確認と、宿題を含めた学習進捗の管理だ。オンライン授業を親がすべて見る必要はないが、授業の最後に、その日の授業のポイントや課題について触れるところだけ一緒に確認しておくと、モレを防ぐことができる。課題は必ずメモに残すよう促してほしい。

授業が終わったら、その日どんなことを学習したか、子供に説明をしてもらうといい。その時にぎこちない説明だったら、理解できていない可能性が高い。アーカイブ動画を見直すなどして、「分からないまま」にしないことだ。

1週間の学習スケジュールは親子で一緒に考えてみよう。塾からの課題は何か、それをいつ何時にやるか具体的に書き込んでいく。ただしその時、子供に自由裁量権を与えてあげること。親が何でも決めてしまうと、子供は受け身の姿勢になり、自分事として受験勉強をしなくなってしまうからだ。学習スケジュールは「できた」「できない」にあまりこだわりすぎないこと。できなかったことばかりを指摘すると、子供のやる気をそぐ上、親子げんかに発展する。できなかったときこそ、親の声かけが重要だ。どうしたらよかったのか子供と一緒に考え、改善していこう。