若い女性に大人気の大麻成分入りスイーツ

大麻成分入りのスイーツを生産・販売して大成功している食用大麻会社を紹介しよう。

医療用と嗜好用の大麻が全面解禁されているカリフォルニア州サンディエゴにある「カネー(Kaneh Co.)」は、有名レストランでパティシエを務めていた30代の女性(レイチェル・キングさん)と、豊富な大麻ビジネスの経験を持つベテラン経営者によって2015年に設立された。

カネーを共同創業したレイチェル・キングさん
写真提供=カネ―
カネーを共同創業したレイチェル・キングさん

キングさんはペストリーやスイーツの料理作品で数々の称賛を受け、食品専門誌の「最優秀パティシエ賞」にもノミネートされた。また2人の子供の母親である。そんな彼女が食用大麻会社を共同創業し、大成功しているという話題は、テレビ・新聞・雑誌など多くのメディアで取り上げられた。

筆者も2021年8月12日に放送されたABCテレビのニュース報道番組「ナイトライン」を観て、キングさんの存在を知った。

この番組で彼女は会社のビジネスと自身の役割についてこう語った。

「大麻を使った菓子作りはまったく経験がありませんでしたが、仕事のパートナーが豊富な知識を持っていてビジネスとしてどう成立させるのか、大麻をどう扱うかといった面で助けてくれました。

私はパティシエとしての知識を提供しました。そして大麻入りのバタークッキー、ピスタチオ・チョコキャンディ、トリュフル・チョコブラウニーは大人気になりました」

大麻成分を1mgまで正確に計測

これらのスイーツは会社のホームページの「製品メニュー」に紹介されているが、他にもグアバとタマリンドのフルーツゼリーは特に若い女性の間で人気になっているという。

「製品メニュー」にはさまざま大麻スイーツが紹介されている
写真提供=カネ―
「製品メニュー」にはさまざま大麻スイーツが紹介されている
グアバとタマリンドのフルーツゼリー
写真提供=カネ―
グアバとタマリンドのフルーツゼリー
ピスタチオ、アーモンド、チェリーなどの食材
写真提供=カネ―
ピスタチオ、アーモンド、チェリーなどの食材

食用大麻ビジネスで重要なのは、個々の製品に大麻成分がどのくらい含まれているのかを正確に表示することだ。

大麻には100種類以上の薬効成分(カンナビノイド)が含まれているが、そのなかで最も重要な作用を持つとされるのは、精神活性作用のある「THC(テトラヒドロカンナビノール)」と鎮痛・抗炎症・抗不安など医療作用のある「CBD(カンナビジオール)」である。

カネーの製品メニューにも、チョコクッキーやブラウニーには10mgのTHCが、グアバとタマリンドのゼリーにはTHCとCBDが5mgずつ含まれていると表示されている。

製品の大麻成分量は公的検査機関によって厳しく検査されるため、同社では検査専門の従業員が1mgまで測定可能な機器を使って計測しているという。