集中できる時間帯を意識して活用しているか

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集中タイム

いくら午前中をクリエーティブな作業に使おうと思っていても、無防備でいたら電話やメールなどでたちまち時間は奪われてしまう。「重要な仕事に集中するため、午前中は電話に出ないなど、ルールを決めている」という人が、年収1500万以上は500万円台の2倍以上という結果を見ると、収入の高い人は意識的に午前中の時間を確保していることがよくわかる。

さらに1日を細かく見ていくと、午前中以外にも集中できる時間帯は見つかるはずだ。自分は午前より深夜のほうが能率が上がるという人は、頭脳労働を夜にもってくるほうが、むしろ理にかなっているといえる。要するに、生産性を上げようと思うなら、自分が集中できる時間帯を知って、重要な仕事はそこでやるようにすることだ。

「1日のうち自分が一番集中できる時間帯を把握している」という問いに「あてはまる」と答えた人の割合は、年収1500万円以上の人が500万円台の2倍以上。「1日のうち、自分がいちばん集中できる時間帯を把握し、その時間帯に適した仕事をするなど意識して活用している」という人は年収1500万円以上で53.3%と、500万円台の34.4%と約20ポイントも差がついている。仕事で結果を出している人はそうでない人に比べ、このあたりのことをわかって実行しているということが、この結果を見れば一目瞭然である。

ただし、いくら頭が冴えているといっても、その時間を事務処理などに費やしてしまったらもったいない。そう思ってみると、年収1500万円以上のほうが500万円台より「集中できる時間帯には、精算などの単純作業は行わないようにしている」「本や資料を読むなど、インプット中心の仕事は行わないようにしている」「人と会う、電話をかけるなど、相手のある仕事は行わないようにしている」という人の割合が多い。クリアな頭で集中できる時間帯は付加価値を生み出す作業にあてるということを徹底することが、生産性を高め、収入増につながっているとみて間違いないだろう。