文句を言うのではなく、相手の立場を理解する

おばあちゃんが大きな荷物を持って満員電車に乗ってきたら、こちらはかなり迷惑かもしれません。けれど、おばあちゃんの立場で考えると、まあ許してあげようか、という気持ちが生まれてくるでしょう。

そんなふうに、他人のことをやさしく見るようにしてみてください。「他人が自分に迷惑をかける」と文句を言うのではなく、相手の立場、言い分を理解するのです。

おばあちゃんが切符を買うとき「これでいいでしょうかねぇ、何線でしょうか、何番でしょうか」と聞いていたら、「早くしろ」と思うのではなくて「やっぱりおばあちゃんだから不安で、しっかり聞いているんだなあ」と、かわいく思えばいいのです。

おじいちゃんが近くを歩いていたら、「足が弱いから、歩くのがちょっと遅いんだろうな。歩きやすいように場所を空けてあげよう」とか、そういう気持ちになれば、イライラすることもないはずです。

発券の待ち時間にイライラ

バスに乗るとき、乗ってから財布を開けてお金を出して、金額を間違えてまた財布を探って、という人がいますね。後ろの人はなかなか乗車できません。

電車でも同じです。たまにカウンターで切符を買ったりすると、ぶん殴りたくなるくらい長い時間待たされることがあります。

JRの大きい駅なんかだと、切符を買う人がいっぱいいるうえに、カウンターでしか買えない切符もありますから、仕方なく並ぶわけです。するとカウンターの向こう側も遅いのに、こちら側の人もまた「これはどんな切符ですか、いくらですか、カードで買えますか」とか、いろいろと聞いている。

それで、一人に3分、4分ぐらいは、ざらにかかってしまうのです。

私はあるとき、新幹線の発券の待ち時間まで計算して駅に着きました。私の前に並んでいたのは4人だったので大丈夫だと思ったのですが、前の人は、電車の歴史まで聞いているのかと思うくらい時間がかかって、ちっとも大丈夫ではありませんでした。

でも世の中では、こういうのはよくあることです。私も毎日のようにそういう目にあっています。いちばん簡単な方法は「この野郎、早くしなさい」とぶん殴ってしまうことですが、やっぱりそれではいけませんね。

もし迷惑をかけられたら殴っていいということになっても、問題は解決しません。キリがないので、自分の子供も殴らなくてはいけなくなります。

小さな子供に「早く準備しなさい」と言っても、まずやってくれませんね。あくびをしながら、あっちに行ったりこっちに行ったり。ごはんを食べるのにも時間がかかります。出かけてからも、カバンを忘れたり弁当を忘れたりします。

それでお母さんは、「そんなにのんびりしていたら遅刻する!」などと、イライラするのです。そういうことはごく普通にあります。