なぜ子供は勉強よりゲームをやりたがるのか。北鎌倉女子学園学園長の柳沢幸雄さんは「子供に『勉強しなさい』と言っていないでしょうか。強制されれば、だれでもやる気をなくしてしまう。ネガティブな言葉で脅すのではなく、勉強の楽しさを伝えてほしい」という――。(第2回)

※本稿は、柳沢幸雄『「後伸びする子」に育つ親の習慣』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

母は居間で息子を叱る
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子育てで「あれもダメ、これもダメ」はNG

親のリアクションひとつで、子どものやる気はどんどん伸びていきます。子どもに「あれもダメ、これもダメ」と禁止するとやる気をなくことはかなり知られてきましたが、どうしても子どもに何かアドバイスしたくなるとき、ありますよね。

そんなときに効果的なのは、加点法でほめる言い方。英語でいえば「YES,BUT?」の順番でほめることです。

やり方はシンプル。まずわかりやすく、ひと言でほめてから改善点を伝えます。

「それ、面白いね(いいね)。でもこうすればもっと面白く(よく)なるよ」

改善点を伝えるときはダラダラと長くしないことがコツ。アドバイスが長いと、言われたほうは結局、改善しなければいけないことばかり頭に残ります。せっかく最初にほめたのに、その効果がなくなってしまうのです。

「YES,BUT?」がなぜいいかというと、まず「YES」で受け入れているからです。

この「僕(私)を受け入れてくれた」という感覚がとても大事で、その安心感から、子どもが自信をもち、アドバイスに対して聞く耳をもつようになるのです。

受け入れられてうれしいのは、子どもだけではありません。会社でも、自分のことを受け入れてもらえないことに悩み、傷ついて会社を辞めていく人がよくいます。一方で、自分の提案を上司が「それ、面白いね!」と受け入れてくれたら、部下はやる気がアップして、どんどん面白いアイデアを提案するようになるでしょう。

「YES,BUT?」で親に受け入れられてきた子どもは、大人になってもこの価値観をもち続けます。するとどんな相手でもいったんは異論を受け入れようと努力する姿勢が身につくので、人と対立することがなくなります。

「それもいいね!」の精神は、これからの多様性の時代に必須の力なのです。