2021年上半期(1月~6月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった記事ベスト5をお届けします。マネー部門の第4位は——。(初公開日:2021年2月25日)
64歳(執筆当時)のショコラさんは、企業年金とパートの収入計12万円で毎月やりくりしている。ショコラさんは「貯金とは別に予備費をつくることで、心にゆとりができて節約も苦にならない」という――。

※本稿はショコラ『65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。

マンション
撮影=林ひろし

ささやかでも満ち足りて自由な暮らしをする秘けつ

こんにちは。ショコラと申します。2月の誕生日で、65歳になります。1LDKのマンションでひとり暮らし。40代で離婚した夫とのあいだには、息子がふたり。仕事は週4日のパートタイムです。ささやかでも満ち足りて自由な暮らしをするために、どんな準備や心構えをしてきたのか。それをお話ししたいと思います。

わたしは、毎月の生活費や貯金とは別に「予備費」を用意しています。57歳で退職したときにもらった退職金の半分は貯金に、もう半分を「予備費」と決めていつでも自由に使えるように待機させています。

この予備費があると、月々はぎりきりの生活費でやりくりしていても、心にゆとりができて節約も苦にならずにできるのです。

フルタイムのパートで月に12万円以上のお給料のときは、60歳からもらっていた企業年金5万円分は、この「予備費」にストックしていました。

予備費のおかげでささやかな贅沢がプラスできる

この予備費の使い道は、家電製品がこわれたときの買い替えや、水道管のバルブが外れて水漏れしたときの修理、差し歯のメンテナンスなど。ふだんの生活費ではまかなえないときに、ここから出すことにしています。

急な出費以外でも、旅行にでかけたり、お中元やお歳暮、お年玉、親しい人への誕生日プレゼントなども、予備費を使います。

この予備費があることで、いつものシンプルな暮らしに、ささやかな贅沢がプラスされます。なくてもいいけれど、あるとうれしいもの。ふだんは質素な暮らしでも、交際費やたまの旅行や、ちょっと値の張る買いものをあきらめたくない。そんなときこそ、予備費を有効に使います。

手をつけない「貯金」と、自由に使える「予備費」を分けておくことで、少額ずつ貯金を取りくずさないから安心です。

予備費があると、心の余裕が生まれ、節約も楽しくなる。