2大バカを脱却するためには「論点バカ」になるべき
この話を思い出し、「論点バカ」になってほしい。目の前にあるタスクは「クライアントの何の論点に答えるための作業なのか?」を常に、自問自答してほしい。
もし、それが明確でなかったら、今すぐ、上司と議論してほしい。その議論も数分で終わる話だ。やって、損はない。
印象付けるために、すべてに「○○バカ」という表現をしたが、「論点バカ」だけは、良い意味でつけている。違和感があれば、「論点ラバー」と言い換えてもらってもかまわない。僕が、BCG時代に、師匠たちから勝手に学んだのが、「『論点』を大事にしなさい」ということ。
ミーティングが始まる前に、「高松さんさぁ、このミーティングの論点は何?」と言われ、ミーティングが終われば、「高松さんさぁ、さっきのミーティングでプロジェクトの論点が進化したけど、理解できている?」と事あるごとに言われていた。
どんな仕事にも、常に論点が潜んでいるのだ。みなさんに論点を愛してほしい。仕事を進める上で、論点を強く意識してほしい。そろそろ、「打ち手バカ」「TASKバカ」から脱却する時だ。
「論点バカ」をより深くあなたの仕事に活かしてほしいので、別の視点で説明しよう。「論点ベースの働き方」のサイクルはこれしかない。
論点から始めればアウトプットの質は上がる
①その「論点」を分解する
②その分解した「論点」に沿って、タスクを洗い出す
③そのタスクを踏まえ、スケジュールを立てる
④作業する
⑤アウトプットが出る
仕事をする時は、常にこの⓪〜⑤のサイクルを頭に浮かべて、動いてほしい。特に⓪①が重要なので、重点的に解説する(②〜⑤は文字通りの内容になるので、省略する)。
⓪上から降ってきた「論点」をありがたく頂戴する
まず、いきなり難しい話になるが、解かなければいけない「論点」はいったん与えられたものと考えたほうが楽だ。仕事でも、プライベートでも、解かなければならない問いは「上から降ってくる」と考えよう。
例えば、「『考えるエンジンちゃんねる』の登録者数を増やすためには?」「もっとダイエットするためには?」という論点も、どこからか降ってくると考えて問題ない。さぁ、ここがエネルギーを使いまくるところだ。もらった「問い」である論点を分解しよう。
分解のお作法は色々あるが、それは置いておき、ざっくり「その論点を解くために、解いたほうが良さそうな問いは何なのか?」などを自問し、問いを羅列しよう。その羅列した「問い」の集合体で、マネージャーやクライアントと議論できると最高だ。ここまでやって、②以降の段階に入る。
②その分解した「論点」に沿って、タスクを洗い出す
③そのタスクを踏まえ、スケジュールを立てる
④作業する
⑤アウトプットが出る
ここまでできれば、TASKバカモードで構わない。ぜひとも、明日から実践してほしい。
質が上がった問いの「作業」は当然、効率が上がる。効率の上がった「作業」からは当然、良質のアウトプットが出てくるはずだ。「論点バカ」になり、論点ベースの働き方に挑戦しよう。