ツールごとの視座の高さの違い

Nさん「エクセルって、確かに使いこなせば作業は効率よく進むし、部署に得意な人が1人いればありがたい存在であることは間違いないよね。

でもエクセルって、アウトプットがただの表やグラフでしかないでしょ? 結局、『人に伝える』という目的においては、一部分しか担っていないんだよ」

僕「それって、どういう意味ですか」

Nさん「たとえば、図表にかくと、こういうことだね。」

Nさん「つまり、エクセル作業は、人に伝えるためのパワーポイントの一部分を作っているにすぎないってこと。この作業をしてる人が高い視座を持って、全体を見ながら仕事してると思うかい?」

僕「あー、確かに。一部分の数字を出すために仕事してる作業者って感じですね。じゃあ、パワーポイントを作る立場になれば、だいぶ視座が変わりますね!」

Nさん「うん、パワーポイントを作る立場になると、エクセル作業者よりは高い視座で物事を見てることになるね。

でも、以前、寺澤くんに『いきなりパワーポイントから作り出してはいけない』って言った話は覚えてるかい?」

僕「もちろん、覚えてますよ! 『まずはA3に手書きせよ』ですよね」

ノートにメモを取る女性の手元
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ワードこそ最強のツール

Nさん「そうそう。まずは紙の上に手書きしていくのが一番。何を手で書くかというと、パワーポイントにするための『ストーリー』なんだよ。

次に、そのA3用紙に書いたストーリーを誰が見てもわかるように整理するなら、ワードでやるべきだね。

ワードのストーリーがあるからこそ、パワーポイントを作ることができる。

そのパワーポイントの一部のデータ作成のためにエクセルがある。こういうイメージだよ。

だから仕事において、ワードは最強のツールなんだよ」

僕「ワードなんて、ただ字を書くだけのソフトだと思って、超軽視してましたよ」

Nさん「いやいや、ストーリーをちゃんと字で伝わるように書こうとすると、すごく頭が整理されるから」