「ゆる糖質オフ」で食生活を上手に改善

ご飯やパン、麺類を主食とする日本人の食生活は、炭水化物(糖質と食物繊維が合わさったもの)が50~60%を占めるとされます。したがって適度な糖質制限は手軽な上に、栄養バランスを崩しにくいダイエット法と言えます。私がすすめる「ゆる糖質オフ」のアプローチ法は大きく分けて次の2つです。

(1)糖質の摂取量をざっくり半分に減らす。
(2)糖質の吸収を抑える食べ方を覚える。

(1)の実践法は、まず主食を半分に減らすこと。目分量でかまいませんからご飯はお茶碗半量盛り。トーストは2枚だったら1枚に。麺やパスタも同様です。甘いお菓子は、1週間単位で半減を目指します。量を減らす、回数を減らす、食べていい「楽甘日」と我慢する「休甘日」を分けるなど工夫してください。半分で効果が乏しいようなら、さらに半分に減らします。

ご飯類は食事の「仕上げのひと口」にする

(2)は「インスリン」の過剰分泌を防ぐことが目的です。インスリンとはすい臓で作られるホルモンで、食事で摂った糖質を体がエネルギー源として代謝できるよう、サポートします。さらにもう1つ、インスリンには余った糖質を脂肪に変える働きがあるため、内臓脂肪を増やしていきます。このため別名「肥満ホルモン」と呼ばれるほど。糖質の吸収を遅らせ、インスリン分泌をコントロールする食事法を覚えておきましょう。

池谷敏郎『15日間でお腹が凹んでリバウンドなし 名医のお腹やせ』(KADOKAWA)
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まず、食物繊維が豊富な野菜の副菜から食べること。人間は食物繊維を消化吸収できないので、胃腸に長くとどまり、糖質や脂質の吸収を抑制してくれます。次に肉や魚の主菜。タンパク質も糖質の吸収を阻害する作用があります。ご飯類は最後。仕上げのひと口にいただきましょう。

3食規則正しく食べることも大切。食事と食事の間が空くと、インスリンの分泌は活発になります。

ゆっくりよく噛んで食べることも心がけて。食事を始めて15~20分ほどたち、血液中の糖の値(血糖値)が上がり始めると、内臓脂肪から食欲を抑えるホルモン「レプチン」が分泌され、脳の摂食中枢は満腹を感じます。早食いの男性に大食い&肥満の方が多いのは、満腹感を得る前にたくさん食べてしまうからでしょう。

清涼飲料水やスポーツ飲料のガブ飲みも控えてください。水に溶けた糖質は小腸からすばやく吸収されます。コーヒー、紅茶も無糖が原則です。