妻が想定した“絶対の正解”を買わなければ感謝されない
夫の買い物ネタをよく取り上げている投稿サイト「ガールズちゃんねる」から、バッシング具合をいくつか引用する(この章での引用は特に断りがなければ同サイトより)。
・画像付きで買い物頼んでも違うの買ってくるからもうどうしたら……
・三つ頼むとそのうちの二つを忘れて、その代わり大量のお菓子を買ってくる。子供のおつかいみたいだなぁと思うことがある。
夫の買い物へのコメントで非常によく出くわすのが「違う」「間違えた」という言葉だ。
これは、彼女たちの頭の中に、絶対の正解があることを示している。彼女たちが買い物を頼むとき、頭の中には、ドストライクの商品が一つはっきりとイメージされている。
それ以外のものは全て、はずれであり、間違いなのだ。別の言い方をすると、彼女たちの想定している絶対の正解を買ってこなければ、感謝もされないし、喜んでももらえない。
子どもがおつかいでうまくいくのは、単体やごく少数のものを頼まれるからだ。そこには、子どもの自主性も独自の判断も、入り込む余地はない。言われたことをちゃんとやることが、買い物の最大のタスクなのだ。
そういう意味で、おつかいではあくまでも、ボスたる妻のご意向にあったものを外さずに買ってくることが求められる。買い物、特に頼まれたものを買ってくるというおつかいの作業は、独自性や任せてもらうタイプの家事シェアにはなりにくいことは、頭の片隅においておきたい。
頼まれた商品を買ってくればいいわけではない
こと買い物に関して言うと、妻の中にある絶対の正解は、二つの要素から構成されている。
一つは商品そのものの選択。もう一つは「正しい」単価だ。この両方がクロスしたところが彼女のドストライクの正解となる。そして、このドストライクから外れればはずれるほど、「これじゃない!」「違うものを買ってきた!」という怒りは大きくなると、腹をくくった方がよいと思われる。
ストライクゾーンについて、ガールズちゃんねるに出てくる例から、いくつか具体的に考えてみたい。
(1)キャベツ
野菜の場合、商品の要素は振れ幅が小さい。キャベツと言われれば、キャベツ。ガールズちゃんねるでしばしばやり玉にあげられているのが、キャベツの代わりにレタスを買ってきたといった商品の取り違えだ。これは残念ながら論外。
・キャベツ買ってきてって言ったらレタスだった
・キャベツ切らして夫にキャベツ買ってきてとお願いしたのにレタス買ってきた。キャベツとレタスの見分けがつかないと言い訳してたけど、プライスカードに書いてるよ!
ありがちな取り違え例の代表は、キャベツとレタス、ブロッコリーとカリフラワー、ほうれん草と小松菜あたりか。子どもが間違えたのならば、笑いの種で済むところだが、相手が大人だと「常識がない」と受け止められ、怒りを買うことになる。
確信が持てない場合は、見栄をはらず、売り場で表示を確かめるか、写真で確認したいところだ。