これらのアプリの活用法としては、感情表現のチェック用スクリプトを準備する方法がある。「感謝」「称賛」「謝罪」「反省」などビジネスコミュニケーションで必要とされる代表的な感情を表現する原稿を準備し、それを読みながら表情チェックをすると、自然な表情を生むことができ、分析の効果があがる。
【スクリプト例】
感謝:お問合せいただきありがとうございます。
称賛:きれいな色のニットですね。
謝罪:ご連絡が遅くなり大変失礼いたしました。
反省:なぜ、ダブルチェックをしなかったのか、大変悔やんでおります。
感謝:お問合せいただきありがとうございます。
称賛:きれいな色のニットですね。
謝罪:ご連絡が遅くなり大変失礼いたしました。
反省:なぜ、ダブルチェックをしなかったのか、大変悔やんでおります。
このような簡単に感情移入ができるスクリプトを読み上げながらアプリを活用すると、それ自体も表情トレーニングになるというメリットもある。
照明器具、外付けカメラ…環境整備も仕事のうち
また、顔コミュニケーションにはもう1つ、環境の問題がある。パソコンでオンライン会議を行う場合、デスクの上にノートパソコンを置き、内蔵または外付けカメラで自分の顔を映すときに環境が表情を台無しにすることも珍しくない。
よく見受けられるのが、自分の顔を下からのアングルで映しているケースだ。顔を下から撮影すると、輪郭が歪んだり老けて見えたりすることがある。また、明度の低い蛍光灯の下では、顔面が青ざめて見えたり、そもそも暗すぎて表情が見えにくかったりする。
せっかく相手に好印象を与える表情を作っても、デバイス側の事情で伝わらないようではもったいない。この場合、パソコンの下に台を置いてカメラの位置を目線に合わせるなどの工夫も必要だろうし、パソコンまわりに照明器具や外付けカメラを設置するのも一案だ。
幸い、オンライン会議のツールは画面内に自分の顔が映るものが多いので、己の表情を確認し、客観視するいい機会になりそうだ。ぜひ「顔コミュニケーション」の時代ならではのスキルアップに励んでいただきたい。