鮭の切り身、チーズケーキ、ホイップクリームがすごい

たとえば鮮やかな赤い鮭の切り身は業務スーパーなら10切れ880円で手に入ります。2人家族では5回分の夕食になりますが、使わない分は冷凍したままにしておけますし、1人前は88円です。おいしさとお得さが両立した食材といえるでしょう。

同様にタラの切り身やカレイの切り身は500gで378円です。白身魚、あさり、ムール貝、イカなどメジャーな魚介類ならたいがい業務スーパーの冷凍食材コーナーで手に入ります。「そうはいっても冷食でしょう?」と眉をひそめる方にこそ、試してほしい食材です。きっと最近の食品冷凍技術と輸送技術の進化について実感するはずです。

さらにお勧めしたいのがデザートです。中でも私が大好きなのは、500g278円の冷凍チーズケーキ。ボリュームたっぷりに切り分けても、6人分にはなる商品ですが、これがびっくりするほど濃厚でおいしいのです。

あともうひとつ、同じデザートカテゴリーで冷凍のホイップクリームが1000g258円で売られています。こちらの味は市販のホイップクリームと変わりませんが、やはり一般のスーパーと比べて7割安い。使いきれるのかという問題はありますが、思う存分クリームを味わいたいという方にとっては注目の食材だと思います。

ホイップクリームといちごとブルーベリーのパンケーキ
写真=iStock.com/Wicki58
※写真はイメージです

「EUの安くておいしい食品」が届くようになった

3 「EUの食材に注目」という視点

経済的に業務スーパーを眺める3番目の視点がEUです。日本にとっての輸入食材といえば、アメリカや中国、アジアが中心でした。ただ、近年、経済的にはEUとの距離が近くなっています。

背景にあるのが中国の発展です。中国がグローバルな物流を発展させることで経済圏を発展させ、結果的にEUと日本の距離も縮まりました。いまや世界の海を中国のコンテナ船が埋め尽くしています。また一帯一路政策で、EUから中国までの鉄道輸送もノンストップ路線に整備されています。

EUにとって中国が一大マーケットに発展したことで、日本にもEU産の食材が届きやすくなりました。日本のスーパーにはEU産の安くておいしい食品があふれはじめています。このうち一般のスーパーで目立つのは500円~1000円の格安ワインです。

業務スーパーの場合、さまざまな太さのスパゲティがそれぞれ500g87円で売られています。これは近隣の一般スーパーに比べて激安です。