編集者たちのさまざまな来歴

【菅原】プレジデント社にはいろんな経歴の社員がいますよね。プレジデントオンライン編集部も本当に多様ですよね。皆さんの来歴を簡単に伺ってもいいですか?

【横田】私は新卒でシニア向け雑誌の編集者になりました。そこで1年ちょっと働いて、プレジデント社に来ました。雑誌のプレジデント編集部に9年ほど在籍してあと、女性向け雑誌『PRESIDENT WOMAN』を立ち上げ、昨年9月からプレジデントオンライン編集部です。

【飯田】人材系の会社でウェブメディアの編集者をしていました。フリーランスの編集者を経て、2018年にプレジデントオンライン編集部に来ました。

【内藤】私は通信社の記者出身です。転職をして2年がたちました。

プレジデントオンライン編集部員
撮影=宇佐美雅浩
オンライン編集部にはさまざまな経歴の部員がいる。

【菅原】私も内藤さんと同じで、全国紙の記者出身です。ただ、いまだに編集者の仕事ってよくわからないところがあるんですよね。記者は現場に行って、聞いたこと、見たことを書く。とてもシンプルなんですが……。

【飯田】なんでもネタになるのって面白くないですか? 今日のランチも、電車で自分の前に座った人の服装も、もちろんニュースの話題も。何でも企画にして記事にできる。普段会わない人にも会えるし、その人の人生の話を聞けます。それは編集者の面白みですね。

【横田】何でも企画になるのは、この会社の社風なのかも。入社した時に「何でも企画になるからたくさん経験しろ」ってすごく言われてきました。通らないこともあるけど、出す時はそういう思いで出しなさいって。前向きに世の中のことを見ていく。自分の半径3メートルとか、5メートルの出来事から生まれる企画がたくさんあります。

プレジデントオンライン編集部員
撮影=宇佐美雅浩
オフィスからは皇居、丸の内の高層ビル群が一望できる。

【内藤】編集者はよく「伴走者」っていうじゃないですか。ほかのマスコミとは決定的に違うところですね。印象的なのが連載ルポ「最年長社員」です。「99年続く『駅弁の立ち売り』を引き受けた53歳の新人の来歴」では、北九州市の駅で弁当の立ち売りをしている男性を取材し、記事を書きました。

がんばって生きていても、スターや花形ともてはやされる人は限られる世の中です。でも、どんな人にもそれぞれの人生で輝いている瞬間があります。編集者はそれを見つけ出して、記事にして発信できる仕事だと感じました。

【横田】魅力的な人を発掘して、記事として世に発信できる。醍醐味ですよね。私も、「『1日30万円を稼ぐリンゴ売り』妻子6人を行商で養う38歳の元ジャズピアニストの半生」を読んで思いました。こういう生き方もあるんだって前向きな気持ちになれた気がします。

プレジデントオンライン編集部員
撮影=宇佐美雅浩
入社した時に「何でも企画になるからたくさん経験しろ」と先輩編集者から教わった。

【菅原】おかげさまで、本当に多くの人に読んでもらえました。共感するコメントも多くて担当者として本当にうれしいですね。