予定はアバウトに
③きっちりとしたシナリオは描かない
「ともかく」動いてみて、悪い結果が出たらどうするのか? どうもしません。結果というのは一時的なものです。「ひとまず」受け止めるだけです。
外に出かけたらすぐに雨が降ってきた。ひとまず雨宿り。
電話したら断られた。ひとまずあきらめる。
「ともかく」と「ひとまず」の組み合わせは、成り行きまかせ、出たとこ勝負になってきます。細かい予定を決めていたわけではありませんから、どういう結果が出ても予定外ということはありません。
これは、あらかじめシナリオを描かない、ということです。たとえば友人を誘って食事をしようと考えたときには、まず誘ってみる。それで断られたら別の友人に声をかけるか、1人で街に出てみる。そういうアバウトなプランにすることです。
イヤな感情につかまりやすい人は、かなり細かいプランを立てる傾向があります。
「待ち合わせは街路樹の木陰が気持ちいいあのカフェテリアにして、ランチはこの前に食べたレストランのサンドイッチが美味しかったからそこにして、ショッピングはAデパートがいまヨーロッパブランドの展示をしているからそれを楽しんで……」
ここまでシナリオを描いてしまうと、断られた段階でガックリきます。
もしOKしてもらって予定通りのカフェテリアで待ち合わせしても、相手から「ランチもここで済ませましょう」と言われたりすることもあります。シナリオ通りにいかないことがいくつも出てくるのです。
そこで「自分のプランが台無しにされた」ととらえると、不機嫌になります。そういうときは「それもそうね」といった受け止め方をすればいいのです。
「どうして?」とか「せっかく考えてきたのに……」といったイヤな感情につかまってしまうと、いつまでも不機嫌が続きます。「それもそうね」と切り替えることで、気持ちはどんどん外向きになっていくのです。
無理に解決しようとしない
④不調の原因探しなんかしなくていい!
「気が滅入る」とか「うつうつとする」「なんだかつまらない」といった状態も、ささいなことで腹を立てたり、他人に突っかかったりする原因になります。
もちろん、理由はあるのです。きちんと考えていけばかならず思い当たります。
「結局、仕事がうまくいってないからなんだ」
「Aさんばかりがチヤホヤされるから、私は嫉妬しているんだ」
そういった答えが出てくるのですが、ではどうすれば解決できるかと考えてしまうのが、イヤな感情から抜け出せない人のパターンです。
なぜなら、考えてもどうにかなるわけではないからです。せいぜい、「努力するしかない」とか、「我慢するしかない」「もっと大人になろう」といった結論しか出てきません。「私にそれができるだろうか」と考えれば、また振り出しに戻ってしまいます。
そういう場合でも、行動を変えることで気分が変わります。仲のいい友人と美味しいものを食べたり、お酒を飲んだりしながらおしゃべりすれば、気の滅入る状態からはひとまず抜け出せるでしょう。
そこで「さあ、明日からひと頑張りするか!」という元気さえ出てくれば、気が滅入った原因なんかどうでもよくなります。いっときの気晴らしさえできれば、状況はなにも変わらなくても、「ドンマイ!」という気になれるのです。