納豆は常温で20分おいてから食べる

「からだに良い食品」といって、多くの人が思い浮かべる食材といえば、納豆ではないでしょうか。

確かに納豆には、免疫機能を正常に保つのに欠かせないビタミンB群やビタミンK、強い抗酸化力を持つビタミンE、カルシウム、亜鉛、鉄、銅など、からだに良い成分が豊富に含まれています。免疫力を上げるためにはもちろんのこと、若さを保ち、病気になりにくいからだを保つためにも、毎日でも食べたい食品といえるでしょう。

伝統的な日本料理
写真=iStock.com/taa22
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そんな納豆を食べるときに気を付けたいのが、冷蔵庫から出すタイミングです。

栄養成分に影響があるとはとても思えないかもしれませんが、実は、納豆を食べるときは、常温になっているかどうかが、意外と重要なのです。

納豆には、先に上げたビタミンなどの栄養素のほかにも、納豆キナーゼという特有の酵素が含まれています。納豆キナーゼは納豆菌が納豆を発酵させるときにできるもので、血栓を分解し、血液をサラサラにする成分として知られています。

体中の血流が良くなると、免疫細胞が体内のすみずみにいきわたり、免疫力アップにつながります。もちろん、動脈硬化をはじめ、脳梗塞や心臓血管系の疾患も予防します。

実は、この納豆キナーゼのはたらきがもっとも高まる温度が、40度くらいといわれています。

冷蔵されている間に納豆は5度くらいになり冬眠状態に陥っているので、冷蔵庫から出してすぐだと、酵素がしっかりはたらくことができません。冷蔵庫から出して常温に戻しておくことで、ようやく納豆キナーゼが本来の力を発揮できるわけです。

ちなみに、納豆キナーゼは比較的熱に弱いので、炊き立ての熱々のごはんにのせてしまうと、はたらきも落ちてしまいます。ごはんの粗熱がとれてから納豆をのせるか、納豆はそのまま口に運ぶとよいでしょう。

「納豆に砂糖」で免疫力がアップする

納豆は、商品に付いているタレやからし、もしくはしょうゆを入れ、好みでネギを少々加えて食べるのがもっともポピュラーな食べ方でしょう。

でも、納豆に砂糖を入れて食べる地域があるのをご存じでしょうか。

実は、新潟や北海道など、比較的北の地域では、納豆にしょうゆと砂糖を入れて普通に食べる人がいるのです。

食べたことがない人からすると、ちょっと味の想像がつかないかもしれませんが、実はなかなかおいしいもので、ごはんのおかずとしても違和感なくいただけます。

しかも驚くことに、この食べ方は、免疫力アップの観点からも、おすすめできる食べ方なのです。