投資額が決まったら70~90%を長期積み立て、10~30%は短期投資へ

つまり、現金も、預金も、株式や債券など、すべてのお金、すべての金融商品は投資であり、それぞれにリスクがある、ということです。そして、どのような要因で値動きするかが異なるからこそ、多様化をしておくことが重要、というわけです。

高橋ダン『僕がウォール街で学んだ勝利の投資術』(KADOKAWA)
高橋ダン『僕がウォール街で学んだ勝利の投資術』(KADOKAWA)

預金は安全、投資はリスクがある、というメンタリティから抜け出して欲しい、というのが僕の願いです。ボーナスも同様です。住宅ローンやレジャー費など、使うお金を差し引いた残りは、長期積み立て、場合によっては短期投資に回しましょう。

もし、まとまったお金があり、それをすべて預金にしているという場合も、一気に株などに投資するのではなく、何回かに分けて、積み立て投資をすることをおすすめします。投資のポジションをとる時は、一気にするのはよくありません。少額ずつ、を心掛けてください。

投資する金額が決まったら、その70~90%を長期積み立てに回します。そして残る30~10%は短期投資の資金にします。本格的な投資は初めてという人や投資にあまり時間をかけられないという人は、長期積み立てだけでもOKです。

長期積み立ては、この3つのカテゴリーに分けるのがコツ

長期積み立ては3つのカテゴリーに分けて投資します。

A 株や社債、不動産です。エリアは先進国と途上国の両方、通貨はドル建て、円建て、その他通貨建て(イギリスポンド建てなど)です。

B 国債、現金、預金です。

C 金、銀、プラチナやその他のコモディティ、ビットコインです。

Aは経済が成長すればパフォーマンスが上がり、経済の成長が弱まれば下落しやすいといえます。長期的に見れば世界経済は下がる時より上がる時の方が多いと考えられ、パフォーマンスを高めるのが1に投資する目的のひとつです。

Bはパフォーマンスよりも安全性を目的に投資するものです。1とのバランスを図るために、持っておいた方がいい資産です。

CはAとは異なる値動きをしやすく、ポートフォリオ全体の変動率を安定させたり、パフォーマンスを高めたりする役割が期待できます。