「こうでなければいけない」を捨てていい

平常心を保てない人の特徴として「想定外のことを考えていない」ことがあります。

そもそも本番は、想定外のことが起こるもの。プレゼンならパソコンが急に動かなくなることもありますし、講演会なら聴衆から思いがけない声がとぶこともあります。

本番前はたくさん練習すると思いますが、そこからズレちゃいけない、練習どおりにしなきゃいけないと、あまりに強く思いすぎると、想定外のことが起こると頭が真っ白になって動けなくなります。でも練習から離れて違うことをしてもいいし、パソコンが使えなければパソコンなしでやればいい。「伝える」という目的が達成できれば、やり方は何でもいいわけです。想定外のことが起こっても、臨機応変に進めればいいと最初から思ってほしいですね。

最近こういった相談が多いことからも、社会人として「これができていないといけない」「これぐらいできなければダメだ」など、「ねば」「ならない」という考え方に縛られている人が増えているように感じます。

それも個人が感じるだけでなく、それを許さない環境も目につきます。もはや心の問題は自分だけでは解決できない状況なのです。

ですから、何か心配や不安に感じることがあったら、なるべく一人で抱え込まず、周りに応援を頼む、専門家に相談するなど、SOSを出してほしいですね。事前にSOSが出せれば、軽症ですむ場合が多いのです。

大舞台を前に不安が強いといった場合でも、SOSを出すのはありですよ。

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