除湿機とサーキュレーターで乾燥時間を一気に短縮できる
湿度、温度、風。理想的な部屋干しの環境をどのように整えるか、その方法を述べていきます。エアコンは温度管理もできますし、乾燥した風で空気中の湿度も下がり、風の流れができるので、洗濯物が乾きやすくなります。
ただ、湿度については、これだけでは不充分です。プラスで除湿機を使えば、ぐっと乾燥時間が短くなります。たとえば、1レーン(約90センチ幅)の洗濯物を干すときに除湿機を使うと、タンクに2リットルも水がたまるのです。空気中からこれだけの水分を除くのは、エアコンだけでは無理があります。
除湿機を持っていなければ、これは買って損のない投資です。さらに、風を送るためのサーキュレーターや扇風機があれば完ぺきです。除湿機はさまざまなメーカーから出ていますが、空調製品に特化したメーカーの空気清浄機(除湿機能付き)は、やはりパワーがあります。
最近では、除湿機にサーキュレーターを搭載した衣類乾燥除湿機も販売されています。除湿しながら風を送れる、まさに部屋干しのための理想のアイテムです。除湿機も扇風機も持っていなければ、これを1台購入してみるのも便利だと思います。
ちょっと裏ワザですが、布団乾燥機を持っている人は、それも使えます。少ない洗濯物を乾かしたいときに、布団乾燥機の熱風を洗濯物に当てるのです。水分は空気の温度が高いほど早く蒸発するので、あっという間に乾いてくれます。ただし、生地が傷みやすいので、デリケート素材を乾かすのに使うのは避けておいたほうがいいでしょう。
広い部屋より、狭い部屋の方が乾きやすい
広い部屋のほうが、空気が循環して早く乾くような気がするかもしれませんが、じつは、狭い部屋のほうが部屋干しに適しています。
理由は単純です。狭い部屋のほうが、効率的に湿度を下げやすいからです。部屋の面積が広いと、それだけ湿度を下げるのが大変になります。つまり、部屋干しに最適な環境とは、なるべく狭い部屋で、エアコンと除湿機、サーキュレーターを使うこと。
ちょうどいい部屋がなければ、お風呂場に干すという手もあります。
浴室乾燥機が付いていればベストですが、なくても換気扇はどこの家でも付いています。換気扇をずっと回しておくだけでも湿気が除かれ、乾きやすくなります。そこに除湿機とサーキュレーターを置けば完ぺきです。
ちょっと注意が必要なのは、お風呂場はそもそも湿度が高く、黒カビの発生源でもあります。
エアコンもしばらく使わないと、中が結構、カビています。カビの温床から、胞子が風に乗って空気中にばらまかれ、洗濯物に付着すると、臭いはもちろん、黒ずみの原因になります。お風呂場の乾燥機・換気扇、エアコンのメンテナンスをきちんとしましょう。
ついでに言うと、洗濯物を干す部屋の臭いも結構、付着するものです。キッチンやダイニングとつながっている部屋は、なるべく部屋干しに使わないほうが賢明です。