料理の感想を視聴者に伝える「食レポ」で、もしマズい料理が出てきたら、アナウンサーはどう表現するのか。元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏は「正直に『まずい』とは言えない。でも味の評価を言わず、特徴を表現することで食レポを成り立たせることはできる」という——。
吐き気を催す若い女性
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まずい料理を無難にほめるアナウンサーの技

食の好みは人それぞれ。上司や先輩に誘われて入った店の料理が自分の口に合わない場合、正直に「まずい」とはなかなか言えません。それが、得意先であっても同じこと。ビジネスマンなら誰しも、このような食にまつわるピンチを経験したことがあるのではないだろうか。

今回、プレジデントオンラインの編集さんから「上司や先輩の顔を立てつつ、味を無難に表現する方法はないものか……。食レポのプロであるアナウンサーさんはどう誤魔化しているのか。良い方法があれば教えてください」という、かなり難易度の高いお題をいただいた。

さて、どうしたものか? と考えたが、最終的には直接アナウンサーに聞くしかないという結論に至った。そして、東京キー局の誰もが名前を聞けば知っている有名アナウンサーなど、さまざまな専門を持つ11人から、匿名ではあるが、回答を得ることができた。

その内容は「なるほど」と思わずうなずくものから、「その手があったか」と目からうろこのものまでバリエーション豊かだった。

では、早速ご紹介していこう。きっとビジネスマンのあなたも、そうでないあなたも、役に立つ実践的な内容のはずである。題して「食レポのプロ・アナウンサーはどうやって“激マズ”を乗り切っているのか」。