糖質が多い食事を余儀なくされたときは……

上司や取引先との会食では、やむを得ず糖質が多い食事を摂る場合もあるだろう。その場合、できるだけ血糖値を急上昇させない工夫が必要になる。そういったときに実践してほしいのが「会席食べ」だ。

前野博之『成功する人ほど良く寝ている』(講談社+α新書)
前野博之『成功する人ほどよく寝ている』(講談社+α新書)

これまで日本人は「三角食べ」を子どものころから教えられ、偏らずに食べることを美徳にしてきた。そのために、おかずを食べると必ず白米も食べてしまい、その習慣が、血糖値を急上昇させる要因のひとつとなっている。

それに対し、会席食べは会席料理のように、一皿ずつ食べていく方法で、順番は次のようになる。まず、おひたしやサラダをいただき、次に煮物や、肉、魚などのタンパク質のおかず、最後に白米を漬物などで少量食べる。

この順番だと、最初に食べた食物繊維が最後に食べる白米の吸収を緩やかにしてくれるので、血糖値の急上昇を抑えられるのだ。白米を食べる場合は、ぜひ試してほしい。麺類を食べる場合は、わかめ蕎麦にしたり、野菜ラーメンにしたり、繊維質を先に摂れるメニューを選ぼう。

ただ、女性の場合は1回で食べられる量が少ないので、先にサラダをしっかり食べてしまうと、それだけで満腹になり、タンパク質のおかずを十分食べられなくなってしまう。そういった人は、先にタンパク質のおかずを食べることをおすすめする。

「コンビニランチ」は何を選ぶべきか

ケトジェニックな体を手に入れる食事は、基本的に高タンパク、高脂肪、低糖質なものを選ぶことになる。

極端に糖質を0にする必要はないが、揚げ物の衣やドレッシング、ソースなどにも糖質は含まれているので、知らないうちに食べていることが多い。そのため、ここでは糖質の多いメニューは表記していない。コンビニや外食で糖質制限する際に何を選ぶとよいかの目安にしてほしい。

おでん
写真=iStock.com/Chiemi Kumitanil
※写真はイメージです
コンビニでランチを購入する場合

コンビニで購入するものに関しては、缶詰などはオフィスや公園でのゴミ処理が面倒なので、容易に容器を捨てられるものを選んでいる。

サラダチキン、厚焼き玉子、チョリソー、冷ややっこセット、ゆで卵、サラダ類、から揚げ、フライドチキン、焼き鳥、味噌汁、わかめスープ、おでん(厚揚げ、大根、卵、こんにゃく、がんもどき)、低糖質パン、低糖質麵
飲食店でのランチの場合

・バイキング形式の店で、野菜、肉、魚を中心にチョイスする
・キャベツおかわり自由のとんかつ屋で、とんかつ単品とキャベツを山盛り食べる
・フライドチキンとコールスローサラダ(ポテトやビスケットは控える)
・ファミリーレストランなら、ビーフステーキ単品とサラダ(スープとパンは控える)
・中華なら、野菜炒めとから揚げ(ラーメンや焼きめし、ライスは控える)
・居酒屋なら、刺身定食や焼魚定食で(白米を3分の1くらいに減らしてもらう、冷ややっこを単品で足せたらgood)
・玄米は白米よりも血糖値の上昇が緩やかなので、定食のご飯に玄米を出してくれる店を選ぶようにする