部内のカルチャーを見極めよう

新しい部署で、決定はどのように下されるか、どのような行動や態度が賞賛され、また処罰されるか、社員間の協力はスムーズに行われるかといったことは、文化によって左右される。文化を把握するには、その会社の内外の幅広い人たちに会って、自分が行く予定の部署では実際はどのように仕事がなされているか、社員間のコミュニケーションや信頼関係はどうかを聞いてみることだ。

誰に話を聞くかという選択も重要である。「私の経験では、すでにその会社を辞めている人間のほうが、文化その他の特徴について公正な見方をしていた」。ミルウォーキーに本社を置くジョンソン・コントロールズのオプティマ・バッテリー事業部ゼネラル・マネジャー、スティーブン・シャーンホーストは、その職を引き受ける前に行った聞き取り調査についてこう語る。

シャーンホーストは元社員に加えて、その事業部の性格をよく知っているサプライヤーや他のビジネスパートナーからも話を聞いた。文化についてのこうした事前調査は、実際にその職に就いてから、彼が自分の開始したプロジェクトに支持を勝ち取るのに役立った。おかげで、彼は信用を築くことができた。

「カフェテリアで1時間観察すれば、ずいぶん多くのことがわかる」と、ロサンゼルスの幹部能力開発会社、マクレール・グループのトップ、チャーメイン・マクレールは言う。「彼らの会話は率直で遠慮がなさそうか。同じレベルや同じチームの人とだけ食事をしているか。それともレベルやチームに関係なくいろいろな人と交流しているかを観察しよう」。