妻に不倫された名横綱・大鵬
ところで、妻に不倫をされた夫と、夫に不倫をされた妻、どちらが不幸なのだろうか。
古い話で恐縮だが、私は、スポーツ界の不倫騒動というと、不世出の横綱といわれた大鵬(本名・納谷幸喜)のことを思い出す。
樺太敷香郡敷香町(現在のロシア極東連邦管区サハリン州ポロナイスク市)出身で、抜けるように肌の白いイケメン力士だった。大鵬の取組の時は銭湯の女湯ががら空きになったといわれた。
ライバルの柏戸とともに「柏鵬時代」を築き、子供の好きなものは「巨人・大鵬・卵焼き」と謳われた。
幕内最高優勝32回は、白鵬に破られたが決して色褪せることはない。
31歳で現役を引退すると、名誉ある一代年寄として大鵬部屋を興し、後進の指導や相撲界の発展に尽くした。
だが引退後は不幸が続いた。36歳の時脳梗塞を発症し、2年間の苦しいリハビリを耐えて復帰したが、左半身にマヒが残った。
1991年には妻の“不倫”疑惑が報じられた。
「部屋の若手力士と情事を重ねているというショッキングな内容でした。リハビリ中は午前4時に起床して献身的に付き添ってくれた妻の裏切りに、大鵬さんは疑心暗鬼になりました。巡業先からしょっちゅう自宅に電話をかけ、家にいるときも妻の姿が見えないと捜し回る。やがて自宅に盗聴器を設置して電話の盗聴までしたこともあったそうです。晩年には仲直りしたようですが、安泰の夫婦関係ではありませんでした」(スポーツ紙記者=女性セブン2013年2/7日号)
浮名を流す男性アスリートは多い
現役時代は振り払うのに困るほど女にモテた男が、30代半ばにして身体が不自由になり、美人妻の不倫の「噂」に嫉妬の炎を燃やす。その辛さ、口惜しさはいかばかりだっただろうか。
2013年1月19日、72歳で大鵬は亡くなった。
最近も、現役親方のおかみさんが弟子と不倫をしているのではないかという週刊誌の報道があった。相撲界はおかみさんの力が強い。弟子を自分の性欲のはけ口にするケースがよくあると聞く。
逆のケースは掃いて捨てるほどある。特にプロ野球やサッカー選手に多いようだ。
中でも群を抜いて多いのは巨人軍である。
現役時代にホステスと不倫していたと報じられた高橋由伸。
現在2軍監督をしている阿部慎之助も女優と不倫していて、変装して彼女の家の塀を超えて入るところを写真に撮られたことがあった。
現在、川上哲治元監督の通算勝利数を抜いて“名監督”といわれ始めた原辰徳監督にも、かつては不倫をしていて、美人局のような男たちに1億円をゆすり取られたという大醜聞があった。