「らしさ」を特徴づける4つの行動規範

行動規範は四つある。

*Motivation-Driven(熱意を元に)
*Learn or Die(死ぬ気で学べ)
*Proud, but Humble(誇りを持って、しかし謙虚に)
*Boldly do what no one has done before(誰もしたことがないことを大胆に為せ)

本稿では1つ目の「Motivation-Driven(熱意を元に)」について詳述する。解説する前にお断りしておくが、これらの行動規範だけを大切にすればいいわけではない。企業活動を行う上では、もちろん他にも守るべきものがある。お客様を大切にしましょう、プロフェッショナルな仕事をしましょう、モラルやマナーを守りましょう、といった常識的に大切な部分は前提であり、当たり前だ。

だからこの四つは、他社や外部からすると「ああ、こういう考え方なのか」と思ってもらえるような、「PFNらしさ」を特徴づけるものとして決めた。我々が何を目指しているのかを集約したものとも言えるので、詳しくご紹介したい。

「熱意を元に」は「好きなことだけやればいい」ではない

*Motivation-Driven(熱意を元に)

仕事は熱意を元に熱中してできるタスクを、自分たちが自ら選び、成果と真剣に向き合うという意味だ。

西川徹・岡野原大輔『Learn or Die 死ぬ気で学べ』(KADOKAWA)
西川徹・岡野原大輔『Learn or Die 死ぬ気で学べ』(KADOKAWA)

Motivation-Drivenをそのまま受け取ってしまうと、「じゃあ好きなことだけやっていればいいのか」と思うかもしれない。そうではない。モチベーションには段階がある。

基本的なモチベーションがサバイバルだ。2番目が報酬または罰。3番目が自己実現だ。2番目は外部に評価軸があるが、3番目は基本的に自分の中に価値基準があり、それを元に決める。

我々が考えるモチベーションとは、この3番目のレイヤーだ。自分たちが「これが大事だ」と思えることで目標を達成する。そういう気持ちを持てるような仕事をしようという意味でもある。外部から「これをやってください」と言われてこなすようでは、期待を超える成果は出せない。求められ、決められた仕様に基づいて作るだけで終わってしまう。それはモチベーションがない状態だ。

モチベーションを持つことで、様々な創意工夫が可能だし、顧客が考える以上の成果も出せるはずだ。そもそも創意工夫自体がとても楽しい。熱中して夢中になれるのであれば仕事していても楽しいし、学びも多い。会社はそういう高いモチベーションを持てる環境を作ることを目指している。