家庭内感染を防ぐ5つのポイント

家庭内感染を防ぐためのいくつかのポイントを紹介しておきましょう。

・手を拭くにはペーパータオルがベストですが、タオルを使う場合は、各々の専用タオルを設け、毎日、取り替えます。
・家族みんなが触れるドアノブ、電気のスイッチ、テレビのリモコン、食器などは、アルコール消毒液か次亜塩素酸ナトリウムの消毒液を染み込ませたペーパータオルや乾いた布で消毒します(ただし次亜塩素酸ナトリウムはデリケートなものには使えません。また、成分が残っていると素材が傷みますので、後で乾いた布などでふき取るとよいでしょう)。
・枕カバーなどの寝具は個別に洗いましょう。
・食事は、できるだけ個別に盛りましょう。夏場はそうめんなどを1つのざるに盛って、みんなで食べるご家庭もあると思いますが、新型コロナウイルスのように潜伏期間が長い感染症が流行っているときは、避けたほうが無難だと思います。
・感染症が疑われる人の入浴は、同居人全員の入浴後にしましょう(同居人に、「うつさない」ため)。

子どもと楽しくできる対策がある

手洗い、アルコール消毒、三密を避けること、マスク。こうした基本の感染症対策を、小さなお子さんに実践させる難しさを感じている方もいらっしゃると思います。

「三密」は、親子が一緒に行動していれば、自動的に避けられるでしょう。

となると、手の衛生とマスクの重要性をどう伝えるかですが、遊びの要素を取り入れながら、これらを教える方法があります。

親子一緒に、手にたっぷり「ラメ」をつけて丸一日を過ごします。すると1日が終わるころには、家の中の至るところ、さらには自分の顔中にも、ラメが付着しているはずです。つまり、それだけ菌、ウイルスは、いろいろなところに付着しやすく、そこから感染しやすいと示すことができるのです。

『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』(SBクリエイティブ)
『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』(SBクリエイティブ)

この遊びを、マスクをつけた状態で行えば、マスク表面に多くラメが付着することになります。マスクをつける意味や、マスクの取り扱い方(耳の部分を持つこと)、マスクの表面に触れないことの重要性なども教えられるというわけです。

もちろん、大人にとっても、感染症予防の重要ポイントを再確認できる、有意義な遊びといえます。ラメの代わりに、ブラックライトを当てると光る特殊塗料とブラックライトを準備し、同様に行ってもいいでしょう。

このような予防対策をすることにより、インフルエンザの予防にもなりますので、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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