居酒屋に入ると、注文をしていないにもかかわらず、小皿や小鉢に盛った料理を、挨拶代わりに出す店は多い。これは「お通し」や「突き出し」などと呼ばれる料理である。今回は、お通しの代金を後で徴収する居酒屋のシステムについて問題にしたい。

そもそも契約とは、民法上、お互いの当事者の意思と意思が、明示的あるいは黙示的に合致して初めて成り立つものとされる。

これは、居酒屋であれば、店側の「飲食物とそれに伴うサービスを提供する」という意思と、客側の「それ相応の代金を支払う」との意思が合致した場合だ。そうなれば、サービスを受けていて代金を払わない客に対し、店側は支払いを催促、場合によっては強制的に徴収する可能性も生じる。