三河弁で話す人間味溢れる信長像
『下天は夢か』 津本陽・著

三河弁で「おみゃーは、いかんでよう」などと語りかける信長。強烈なリーダーシップを発揮した天下人のイメージをぐっと身近に引き寄せ、唯我独尊、合理主義だけではない、人間味溢れる信長像を構築した斬新な一冊。

信長と公家の激しい対立を描いた陰謀劇
『信長燃ゆ』安部龍太郎・著

戦国期における朝廷の意味を描いた3部作のひとつ。巨大になりすぎた信長と、その権勢に反感を抱く前関白・近衛前久ら公家の対立を中心に、信長に惹かれる東宮夫人なども交え、歴史の渦中に沈んだ陰謀を描く。

その生涯を描ききった正統派決定版
『織田信長』山岡荘八・著

信長本の決定版。“うつけ者”と呼ばれた若年期から、既存の体制を破壊し、天下統一を成し遂げるまで、その生涯を追った全5巻。

天皇と公家も魔王・信長と闘っていた
『天正十年夏ノ記』岳宏一郎・著

信長と朝廷の連絡役を務めた天皇の青年秘書官、勧修寺晴豊(かじゅうじ・はるとよ)の目を通し、神になろうとした男・信長を描く。

強烈な偉人のエピソード集
『是非に及ばず』羽山信樹・著

家臣・太田牛一による資料『信長公記』の手法を現代に蘇らせた力作。

西洋人船員の見た“人間・信長”
『安土往還記』辻邦生・著

宣教師とともに渡来した西洋人船員の見た“尾張のシニョーレ”。

激動の生涯を追ったコンパクトな信長伝
『織田信長』南條範夫・著

奇怪な衣装を好んでまとった幼少期から始まる、簡潔にまとめられた信長伝。

衝動のみで生きた若き破壊神の肖像
『天魔信長』高橋直樹・著

信長の行動は、ビジョンありきではなく、破壊衝動の産物だった!

女の視点から見た鮮烈な男性像
『龍を見た女』安西篤子・著

信長が唯一心を許したのは、甲賀の忍びの技をもつ美少女だった。

勝利の秘訣は天候にあり
『梅雨将軍信長』新田次郎・著

信長がその強運を享受するのは、いつでも梅雨の時季。天をも味方につける。

(構成=須藤靖貴 撮影=宇佐見利明)