この国のかたちをつくりあげた、有名無名な勇者たち73人の残した轍に、混乱の世を生きる現代人の道標を探す。あなたに似たリーダーは見つかるだろうか。

毀誉褒貶の人物に浮き立つ美点

不思議なもので、どんな時代でも必ず抜きん出たリーダーが登場する。特に乱世には図ったように傑物が現れ、リーダーの資質が活かされるような事件が起こって時代が突き進んでいく。誰もが知る天下人、武将たちだけでなく、ある事件のためだけに彗星のように現れては消えた小リーダーもいる。

ざっくりと時代を区切り、100冊の小説を推薦してみた。ここにはルーザーも含めて73人のリーダーが登場する。

いかに毀誉褒貶がある人物でも、たとえば偉大な父の陰で評価が低い武田勝頼も、関ケ原の戦いで西軍を裏切った小早川秀秋にも、逃げの小五郎などと言われた桂小五郎にも、とかく悪評ばかりの徳川慶喜にも、小説の主人公である限りは必ず浮き立つ美点がある。