発音は「論理的に」学習することができる
私のことを詳しく知らない方と英語でお話しすると、私が英語圏に住んでいた経験があると勘違いされることもしばしばあります。その一番の理由は、英語の発音にあると思います。
しかし、私の発音は、自然に身についたものではありません。英語の発音について、論理的に学習することで努力して身につけたものです。
勉強の中でも特に役立ったのが、フォニックス(Phonics)です。フォニックスとは、英語圏の幼稚園や小学校などで用いられている、英語の文字と音の関係のルールを学ぶ学習方法です。このルールを習得すると知らない単語もある程度推測をして正しく発音ができるようになります。
例えば、“gorilla(ゴリラ)”と“giraffe(キリン)”は、同じ“g”という文字から始まりますが、その発音は違います。両者の違いは、“g”の後に続く母音の違いによるものです。他にも、“travel”と“trouble”の発音の違いや“heart”と“hurt”の違いなどをひとつずつ覚えていきました。
日本の英語教育で重視されてこなかった「フォニックス」
日本では、これまであまりフォニックスを学ぶ機会がなく、発音を何となく習得する方法で勉強されてきた方が多いと思います。私の友人でも、英語のリーディングやリスニング能力はバッチリなのに、スピーキングが苦手という方が多くいます。これはフォニックスを学習する機会がなかったことで、英語の発音が日本語のように平坦になってしまっていることがひとつの原因なのではないかと思います。
発音を身につけるには、年をとってからでは遅すぎるということはよく言われます。しかし、たとえ大人であっても、フォニックスを学ぶ前と後とでは、その発音が格段に異なります。確かに、子供の頃から英語圏で育った人のような完璧な発音に到達するのは難しいかもしれませんが、発音が良くなれば相手に伝わりやすくなり、英語を話すのが楽しくなりますし、リスニング能力の向上にもつながります。
最近は日本語で書かれた本も充実してきています。本屋で「