頭のいい親は子に「なぜ?」「なに?」「どんな?」と質問攻めする

こうした「対話する能力」は、アメリカのシンクタンク、ブルッキングス研究所やニューヨーク科学アカデミーをはじめ、世界の教育機関が21世紀において最も大事なスキルと認識しています。さまざまな人との対話を通じ、子どもたちは物事の多面的なとらえ方や批判的な思考力を身につけていくのです。

ヴァンダービルト大学教育学部のデヴィッド・ディッキンソン教授は、子どもと対話をするときは、1回聞いて「そうなんだね」で終わらせるのではなく「5回やりとりすることを心がけよう」と提唱しています。

夏の庭で母親に尋ねる子ども
写真=iStock.com/DragonImages
※写真はイメージです

その際大事なのは、子どもにたくさんしゃべらせること。そのためには、イエスかノーかで答えられるような質問ではなく、「なぜ?」「なに?」「どんな?」「どうやって?」「もし?」で聞くと、子どもは具体的に話しやすくなります。

さらに、子どもの話を聞きながら「いいね!」と共感してあげつつも、時にはあえて反対の意見を投げかけ、違う見方を伝えることで対話を深めると、思考力が育ちます。

今後、学びのオンライン化、個別最適化が進むほど、コミュニケーションが希薄になる恐れがあります。だからこそ、日常のコミュニケーション、中でも家庭での対話が、子どもの成長のためによりいっそう重要になってくると言えるでしょう。

以上、3つの観点から「新しい子育ての常識」をご紹介しました。コロナ禍で、子どもと向き合う機会が増えている今、親子の時間が少しでも楽しく、意義深いものになれば幸いです。

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