パナソニックは、2009年3月より欧州で白モノの販売を本格的に開始した。なぜ、韓国・中国メーカーに後れをとっての進出となったのか。そこでの成功のカギを握るのは何か。筆者は、経営学の観点から提言する。
パナソニックの創業者・松下幸之助氏は企業が税金を納めることが最大の社会貢献であると考えていた経営者である。その会社が当期純利益で3790億円の赤字を出した08年度に続き、09年度も1950億円の赤字を計上する見通し。09年5月にインタビューした大坪文雄社長の顔を見ていると、社長就任当初の強気の表情とは違い、ふっきれたような様子だった。それは、定量的、定性的というお決まりの分析手法では説明できない。ジャーナリストと経営学者の両方の資質を備えた筆者の視点から見ると、「中村邦夫前社長(現会長)が果たした構造改革の効果は消えた」という大坪社長は「出直し」を宣言したと思われる。
「出直し」という表現をすれば、経営戦略の見直しと思われるかもしれないが、「打って出る」という中期計画のスローガンのとおり、これまで売ってこなかった市場において既存の商品を徹底的に売るという考えにぶれはない。その一例が、「白モノ」(冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの家電製品)の欧州市場への本格的進出だろう。
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