感染リスクの高い人ほど、「要にして急」な仕事

また、こうしたリスクの有無と実際のデータをつき合わせることで見えてくるものもある。

先にも述べたように、厚労省とLINEの第1回調査では、感染リスクの高い歯科を含む医療関係者や介護職の関係者よりも、飲食店や接客業のほうが「発熱率」が高かった。これは感染リスクの高い職業ほど、手指衛生をはじめとする感染対策意識が高いためにリスクほどの感染者を出していないと言えるのではないだろうか。

さて、ここで絶対に忘れてはいけないのは、感染リスクの高い人ほど、「要にして急」な仕事についているという点だ。医療関係者にせよ、スーパーの店員にせよ、生活インフラを支えているからこそ感染リスクが高まるのであり、そうであるにもかかわらず、これまで以上に働くことを求められている。

ここに挙げられた職業に従事する人たちはもちろんのこと、実際に罹患した人たちも含めて、世間から差別されるようなことはあってはならない。