2020春夏、全国の主要な祭りの中止・延期措置リスト

以下に4月23日現在の全国の主要な祭りの中止・延期措置をまとめてみた。地方の小さな祭りの中止を挙げればキリがないので掲載しないが、近日開催の大規模祭事だけでもこれだけある。日本の祭りが、長い歴史の中でいかに醸成されてきたかがわかる。宗教儀式ではないサンバカーニバルなどの情報も、参考までに掲載しておく。

全国の主要な祭りの中止・延期措置

東京五輪は中止に追い込まれても、日本には「祭り」がある

夏に各地で開催されるは花火大会も今年は中止となるケースが増えそうだ。祭り同様に、それぞれの花火大会には歴史的な意味がある。例えば、中止が決定している東京・隅田川花火大会は公式ホームページによると、8代将軍徳川吉宗が、大飢饉ききんに加えて疫病が流行したことで1733年に慰霊と悪病退散の祈願のために、隅田川で水神祭を行い、花火を打ち上げたことが始まりという。

祭りは祈りの場であると同時に、地域のコミュニティーを結束させ、また地域経済にも寄与してきた。無形有形を問わず、文化財保護という役割も担っている。

月鉾(祇園祭において前祭で巡行する山鉾)
撮影=鵜飼秀徳
祇園祭の鉾の組み立て風景

私は新型コロナウイルスが終息した後、観光業など地域経済復活は、祭りが主導すると考えている。コロナ終息が遅れた場合、来年に延期された東京五輪は中止に追い込まれるおそれもあるが、日本人として祭りが常に地域とともにあることに希望を見いだしたいと思っている。

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