都内のあらゆるエリアに自らオフィス街を作る

──2017年竣工の麻布十番ビルや2016年竣工の新宿ガーデンタワー(最寄り駅は高田馬場)など、他社であればマンション用地になりそうなところに、オフィスビルを建てていますね。結果はどうでしたか。

大成功です。作ってみれば、むしろ立地を気に入っていただけるお客さまが多く、麻布十番ビルと新宿ガーデンタワーは、予想以上に申し込みがありお断りしたほどです。これまでオフィスビルが存在しなかったエリアに作ることで賃料の価格帯を当社主導で設定できるので十分な利益も確保できています。

ビルは我々にとって資産です。保有する以上はいいものを作って資産価値を上げたいという狙いがあります。ゆえに、常にあらゆる点に妥協せず、その地域でナンバー1のハイクオリティなビルを建てようという熱意をもってビル開発に取り組んでいます。それは同時にお客さまのニーズとも合致します。

──今後のオフィスビルデベロッパーとしての展望や戦略を教えてください。

現在のオフィスビル市場の活況がいつまで続くかはわかりませんが、当社に対しては少なくとも3年先までは入居の申し込みをいただいています。不動産は時間の長い商売です。今後も10年先を見据えつつ、都内のあらゆるエリアに自らオフィス街を作る気概で、整形・無柱・広いワンフロアを貫きたいと思います。

撮影=和田佳久
(構成=山下久猛 撮影=和田佳久)
【関連記事】
タワマン「年収10倍住宅ローン」の末路
なぜ東京の人気エリア「世田谷」で空き家が増え続けているのか
新幹線が5000円以上安くなる「きっぷ」の裏ワザ
ワーストは川崎・武蔵小杉!最悪タワマンエリアランキング
アパホテルのドン、安倍政権のスイートルーム政策に喝!「部屋は狭いほうがいいに決まってる」