「望んでいない結果」をもたらしているパターンに気づく

わたしの授業では、次の3つについて繰り返し問いかけます。

・あなたの意図したことは何ですか?
・あなたが本当に望む結果は何ですか?
・いま手にしている望んでいない結果は何ですか?

この問いに答えるには、いままであまり意識していなかった、自分の思考や感情のパターンに意識を向ける必要があります。

意外かもしれませんが、「マラソンで世界一になる」という結果も「1週間で3キロやせる」という結果も、到達するための方法論は同じです。

第一歩は、「本当に望んでいる結果はこれである」という意図をはっきりさせることです。そして、いま得ている結果がその意図に沿っているか自問してみることです。

もし、いま得ている結果が「望んでいない結果」なのであれば、それをもたらしている自分の思考や行動パターンに気づく必要があります。それによって、そうしたパターンに陥らないための選択肢が視野に入ってきます。そこから正しい選択を繰り返していくことで、望む結果に近づくことができます。

いま得ている「結果」は最も貴重な情報

このプロセスで重要なのは、「結果を情報と捉える」ことです。結果とはあなたの行動に対してのフィードバックです。いまあなたが手にしている結果は、望んだものであれ、望まなかったものであれ、あなたの未来にとって最も貴重な情報なのです。この情報を最大限に活用することで、あなたのものの見方、考え方、行動を、あなたの望む結果に近づけるよう、変えていくことができるのです。

日本では、よりよいモノやサービスを生み出すプロセスとしての「改善」は当たり前のように行われていますが、時代の変化に効果的に対応するために継続的に自分自身を変えていくプロセスとしての「改善」がより身近なものになれば、個人の幸福度も組織の生産性も向上することでしょう。

自己変革という意味での改善に必要なのが「情報」です。それは、いまあなたが手にしている「結果」のことです。

情報を正確にキャッチするためのスキルがマインドフルネスです。マインドフルネスは、セルフマネジメントの基本スキルのひとつです。最近よく耳にするマインドフルネスをスピリチュアルな世界の何かであり、自分とは関係ないと思っている方もいるかもしれません。しかし、マインドフルネスは実用的なスキルであり、この時代においてそのスキルを身に付けることは、読み書きを学ぶことと同じくらい大事であるとわたしは考えています。