「緊急事態にはあたらない」と判断を見送っていたが…
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、WHO(世界保健機関)は1月30日夜(日本時間31日未明)に緊急の委員会を開き、テドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
テドロス事務局長は記者会見で、「感染が中国以外にほかの国でも拡大する恐れがあると判断して宣言を出した」と語り、次の5点を強調した。
(1)貿易や人の移動の制限は勧告しない
(2)医療体制が不十分な国々を支援する
(3)ワクチンや治療法、診断方法の開発を促進する
(4)風評や誤った情報の拡散に対策を採る
(5)患者感染者の病理データを共有する
(2)医療体制が不十分な国々を支援する
(3)ワクチンや治療法、診断方法の開発を促進する
(4)風評や誤った情報の拡散に対策を採る
(5)患者感染者の病理データを共有する
WHOは1月22日と23日にも緊急の委員会を開いていたが、「緊急事態にはあたらない」と判断を見送っていた。
緊急事態宣言は、2009年のブタ由来の新型インフルエンザ、2014年のポリオ、昨年7月のアフリカ中部でのエボラ出血熱のアウトブレイク(地域的感染拡大)などに対し、これまでに計5回出されている。