SNS上で家計簿を公開することが密かなブームとなっている。お金を貯めたくても貯められない人は、人から監視されることが一番の近道のようだ。「プレジデント」(2020年1月17日号)の特集「日本人の給料、貯金、家、年金」より、記事の一部をお届けします――。
家計簿は人間ドックのようなもの
なぜ家計簿を公開するだけでお金が貯まるのか。家計簿をつけることは、ひとことで言うと人間ドックなんです。収支を洗いざらい出すと、家計の状態がわかる。そうすればどこが問題なのか整理でき、しっかりと貯金できるわけです。FP(ファイナンシャルプランナー)の観点から考えても、家計の再構築は家計簿をつけないことには始まりません。
ですが、家計簿を続けるのが苦手な人も少なくありません。そこで家計簿を公開することが継続のコツとなるでしょう。そもそも1人で黙々とできる人は少数派です。大半は途中で「ああ、もういいや」と怠けてしまうものです。家計簿を公開することは他人に節約の意思を公言することになる。「自分は貯金しますと宣言したのにできていない」という緊張感が生まれ、半強制的な環境を構築できます。