「結論は3つあります」などといわれると相手はウンザリする

前提ばかりを言うクセのある人は、思い切って先に結論を話すように心掛けましょう。お客様は興味があればどんどん質問をしてきます。注意したいのは、マニュアルを暗記してきたかのように「結論は3つあります。まず……、次に……」などという頭でっかちな話し方をしないこと。大きなプレゼンでもないときは、結論や要旨はひとつでいいのです。

営業先でのコミュニケーションは、上司や先輩が見ていない場面も多いだけに、上手くいっているかどうかがわかりにくいし、自分のやり方でいいのかどうか不安もあるでしょう。成績が伸び悩んでいるのなら、お客様との会話を振り返ってみてください。

相手の言うことばかり聞いてしまっていると感じたら、勇気を出して心の中にあるハードルを越えて提案してみましょう。そのワンステップが、お客様とのよりよいコミュニケーションを作り出します。

自分の考えをお客様に出して、お客様の話もよく聞く、そのうえで自分の意見を述べる。そういういきいきとした会話ができると、お客様との関係が良くなってきます。あなたが、ただのメッセンジャーではなく、信頼できる人だと感じてくれるからです。そこで「じゃあお願いするよ」というひと言をもらえると、仕事は断然面白くなってきます。

次に訪問した時には、新しい提案を聞いてくれる下地も作れますから「商品を売る」以上の付加価値を生み出せるのです。

※この特別連載では、プレジデント社の新刊『サイバーエージェント流 自己成長する意思表明の仕方』(7月15日発売)のエッセンスを<全5回>でお届けします。