ニュースを頭に取り込む整理法

もうひとつ、一度覚えたことを忘れにくくするためには、普段から「暗記癖」をつけておくのが効果的です。

たとえば、テレビを観ているとき、なんとなくぼーっと眺めているのか、流れている情報を頭の中に入れていくのかによって、「暗記脳」の鍛えられ方は変わってきます。

目の前の情報を効率的に覚えていくためには、「なぜ?」「誰?」「どのように?」などといった「5W1H」を押さえることがポイントです。

ニュースで事件が取り上げられていたら、「いつの事件か?」「事件の原因は?」「関係者はどんな人?」と概要を整理しながらまとめていくのです。

ニュースだけではなく、バラエティやドラマでも、何かしら新たな情報が含まれています。僕はそういった情報に対してアンテナを張り、自分の中に取り込んでいくようにしています。そして、寝る前の10分間くらいで、「今日は、どんなことを覚えられたかな」と振り返るのです。ここで再び内容を確認することで、記憶がさらに深くなります。

もし「何も思い出せない」というのなら、危機感をもちます。いろいろ見たり聞いたりしたつもりでも、素通りしていただけで知識を増やすことができなかった証拠ですから。

こうやって、日常的に「覚える習慣」をつけることで、いざ暗記しなくてはならないことが出てきたときに、最小限の時間と労力で頭に入れることができるようになるのです。

情報の「つながり」を利用する

また、どんな情報にも「つながり」があります。こうしたつながりをうまく利用し、派生情報をまとめてストーリー的に覚えると効果的です。

たとえば、テスト対策で歴代総理大臣の名前を覚えなければならないとしましょう。そのとき、名前のみならず、その人の出身地やエピソード、時代背景など、派生情報とひもづけていくと、自分の中にひとつのストーリーができあがり、記憶が定着しやすくなります。

歴代総理大臣は現在60人余り。初代の伊藤博文は長州藩出身です。ヨーロッパに留学して海外情勢を学んだ彼は、同行した井上馨、遠藤謹助、山尾庸三、井上勝とともに「長州ファイブ」に数えられています。

長州藩=現在の山口県からは、伊藤から安倍晋三首相まで、最多8人の総理大臣が輩出されています。

そんな伊藤は四度の組閣のあと、1909年に安重根(あんじゅうこん)によって暗殺されています。歴代総理大臣のうち暗殺された人物は伊藤を含め原敬・浜口雄幸・犬養毅・高橋是清・斎藤実の6名。

犬養が暗殺された五・一五事件、高橋・斎藤が暗殺された二・二六事件はいずれも日本史上重要な事件です。

このように、自分なりに情報を関連させながら頭に入れていくと、「覚えやすく・忘れにくい」暗記ができるようになります。