都内コンビニ約7300店、1店舗当たりの商圏は

いまや私たちの生活に欠かすことのできないコンビニエンスストア。現在も増え続けており、全国に5万5000店舗超もある。東京都内のそれは約7300店舗で、5分も歩けば必ず見つかるというくらい密集している。この5分という数字は感覚的なものだが、実際はどうなのかを検証してみよう。

7300店舗という数字を見ても、正直ピンとこない。数字は大きくなればなるほどつかみどころがなくなって、リアリティを感じられなくなるものなのだ。そんなときは、何か別の数字と比べてみると理解しやすい。

たとえば、東京都の面積(約2194km2)と比較してみよう。コンビニ1店舗当たりの面積は、「2194÷7300≒0.3005km2」となる。つまり、約30万平方メートルごとに1店舗が存在するということだ。それが1店舗当たりの商圏といえる。

しかし、これではまだピンとこないので、図のように30万平方メートルを正方形に置き換えてみる。「正方形の面積=一辺×一辺」なので、一辺が約550mの正方形で表すことができる。コンビニはその中心に立地すると考えると、店舗から各一辺までの最短距離は275m。最も遠い場所である四隅の角までは、三平方の定理(1:1:√2)を使うと一辺の約1.4倍なので、「275×1.4≒390m」となる。

これを一般的な徒歩所要時間(1分=80m)で計算すると、それぞれ「275÷80≒3.5分」「390÷80≒4.9分」となる。なるほど確かに冒頭で述べたように5分も歩けばコンビニが見つかるという感覚は、数字的にも裏付けられたといえる。