ショーケースに陳列されている景品と交換できる
なんと、メダル1枚は店内で10円の価値を持ち、店内のショーケースに陳列されている景品と交換できるという。つまり、メダルが3600枚あれば、店内で販売されているニンテンドースイッチも交換可能ということだ。しかも、店内に欲しい賞品がなければ、アマゾンで販売している商品も取り寄せて交換可能だという。
私が獲得した200枚のメダルも、この店内では2000円の価値を持っている。が、私は景品とは交換せず、店内にメダルを放棄して店を後にした。
その後、県南のゲームセンターをまわったが、そのどれもが同様のシステムで、事実上の景品交換を行っていることが確認できた。
刑事事件に詳しい渋谷青山刑事法律事務所の岡本裕明弁護士にこの営業形態についてコメントを求めたところ「パチスロ機とクレーンゲームの遊戯性は全く異なるものであり、パチスロ機において賞品を提供する行為は風営法第23条第2項に規定する『遊戯の結果に応じて賞品を提供』する行為に該当するため、払い出される賞品の種類や金額にかかわらず法的な問題があり、賭博とみなされる可能性もある」との回答があった。
しかし、今回潜入した店内には岡山県公安委員会の認定証が貼られていた。岡山県公安委員会はこの営業形態を知っていて許可を出したのか、それとも認定後に店舗がシステムを変更したのか。どちらか断定することはできないが、このような店舗が野放しとなっている現状に、今後どう対応していくのか注目していきたい。
(撮影=網田和志)