左は回収を行わない瓶。主に小売り用に使用される。健康志向へのこだわりが読み取れる。右は回収を前提としたリターナブル用の瓶。

左は回収を行わない瓶。主に小売り用に使用される。健康志向へのこだわりが読み取れる。右は回収を前提としたリターナブル用の瓶。

現社長・石渡光一がまず手がけたのが、工場を創業の地・赤坂から現在の東京都調布市に移転させることだった。69年、日本の高度経済成長がスタート。都心の一等地で工場を操業するのは非効率的だったことに加えて、品質のアップのためにも新工場建設は避けて通れない。郊外にいい水が出て、十分な広さを確保できる場所を探して引っ越すことになる。

「資金繰りは厳しかったですね。確かホッピーも、1日の生産量が1万数千本に落ち込んでいたと思います。そこで、他社の清涼飲料水をOEM生産していたわけです。そちらのほうが日産8万本。苦しい時代でした……」

低迷期の苦境を石渡光一はこう語るが、その間も、ホッピーの売り上げを伸ばそうと仕掛けを試みる。ガラスメーカーと契約を結び、自前の瓶に切り替えた。焦げ茶色のガラスに白抜きのロゴ。これは今も変わらぬ同社の顔だ。同時に、黄色に赤いロゴマークを入れたプラスチックの専用ケースも導入している。

(小原孝博、市来朋久=撮影)