少しの工夫で医療費を節約する方法がある。3人の識者に、7つのテーマにわけて具体的な手順を聞いた。第1回は「初診料」について――。

※本稿は、「プレジデント」(2018年12月31日号)の掲載記事を再編集したものです。

▼5000円以上お得に!(※)
紹介状を持たず大病院に行くと特別料金が加算される

※特定機能病院や一般病床400床以上の地域医療支援病院などの大病院に紹介状を持って初診した場合(紹介状の費用は含まない)

紹介状は、費用面でも待遇面でも得をする

「大きな病院のほうが設備も整っているだろうし、優秀な医師も多いはず」――。そんな安易な発想で大病院をいきなり訪ねると、会計時に予想以上の金額を請求されかねない。大病院の受付や会計の周囲には「初診時に紹介状をお持ちでない患者様は、“選定療養費”として○○○○円をお支払いいただきます」といった張り紙による告知がなされているはずだ。

写真=iStock.com/NanoStockk

ここでいう「選定療養費」とは、紹介状なしで大病院を受診した際にかかる特別料金のことで、「軽い症状で大きな病院に行く患者に対して、受診行動を見直してほしいという国からのメッセージ」と語るのは、医療分野に詳しいフリーライターの早川幸子氏だ。

「日本では、受診する病院を患者が自由に選べます。だからといって、大きな病院のほうが安心だからといった理由で軽症患者が大病院に押しかけたら、手術や化学治療など高度な医療を必要とする重症患者に、本来期待されている治療が提供できなくなる可能性があります。そこで、日常的な治療や慢性期の経過観察などは診療所や中小病院が受け持ち、大病院は専門的な治療に専念できるように、医療機関の役割分担を明確にしようとしているのです」

紹介状なしで大病院を受診した際の特別料金は、健康保険が適用されないので全額自己負担となる。これまでも、一般病床200床以上の病院は任意で患者に請求しており、料金は数百円から1万円前後と、病院によって開きがあった。大学病院なら数千円はかかると考えておいたほうがいいだろう。