不動産を「負の遺産」ではなく「優良な資産」にするためには、どうすればいいのか。専門家に話を聞いた。第3回は「老後の暮らし編」――。(全4回)

※本稿は、「プレジデント」(2018年12月3日号)の掲載記事を再編集したものです。

有料老人ホームだからサービスが手厚いわけではない

高齢者施設には、さまざまなものがあり、費用もまちまちだ。介護福祉ジャーナリストの田中元さんは、「一口に高齢者施設といっても、制度的にはかなり幅があります」と語る。今回は、まだ介護が必要ないことを前提に高齢期の住まいとしての施設を考えるので、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(以下、「サ高住」)、シニア向けマンションなどを対象に検討してみよう。いずれも身の回りのことは自分でできる自立した高齢者向けの住まいだ。