あおり運転への抑止力はいかほどか?

2017年、東名高速で起きた死亡事故で社会問題化した「あおり運転」だが、依然として後を絶たないようだ。2016年の車間距離保持義務違反による摘発は全国で7625件だったが、18年はすでに6月時点で前年同期比2倍の6130件に達した。あおり運転とは、車間距離を極端に狭くしたり、幅寄せなどで運転を妨害したりして、特定の車両に嫌がらせを行う行為で、道路交通法に反する犯罪である。

高速道路で「あおり運転」が後を絶たない。(AFLO=写真)

現在、様々な「あおり運転防止ステッカー」が出ているが、今注目を集めているのが、プリベント少額短期保険の「弁護士保険ステッカー」で、11月から同社の弁護士保険契約者に無償配布している。あおり運転をするドライバーに対して「弁護士に相談する」という意思を伝えて、抑止力に繋がると同社は考えている。

交通心理学を専門とする九州大学大学院の志堂寺和則教授は次のような見解を示す。「ステッカーだけでは見せかけと思われるかもしれません。(弁護士が行動を起こせるように)相手の危険運転を記録するドライブレコーダーを搭載しているのがわかるようにすることで、ステッカーの効果が高まると思います」。

さらに志堂寺教授によると、意図的にあおる悪質ドライバーだけでなく、割と無自覚に「あおり運転」を行うドライバーも多いという。

(写真=AFLO)
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