マイクロソフトと4社の違いとは

「GAFA」の4文字を目にする機会が増えた。Google・Apple・Facebook・Amazonの4社は、マイクロソフトとあわせて、近年、世界時価総額ランキング上位5位の常連であり、その動向を世界が注目している(グーグルは親会社アルファベットの傘下)。

なぜマイクロソフトを除外した4社がことさら話題に上るのか。たしかに同社は約10年前の世界時価総額ランキングでも5位以内に食い込んでおり、当時上位を占めていたエクソンモービル、GE、ウォルマート・ストアーズ、中国移動などがランキングから姿を消す中、唯一、現在も5位内に留まっている企業である。

しかし、かつてWindowsで人々の生活を大きく変えた同社も、PC市場の衰退とスマホ市場の躍進の波で、いまや世界のOSの約8割はグーグルのAndroidに占められている。そして新興「GAFA」と決定的に異なるのは、「世の中を本気で変えよう」という情熱の温度差といえるかもしれない。前経営者時代にライバル企業との競争に力を傾けがちだったマイクロソフトに対し、「GAFA」4社は自らの理想を明確に持ち、その実現に邁進する姿勢がより鮮明という共通点がある。

いまや私たちの生活はこの4社抜きでは語れない。電話の概念を大きく変えたスマホを生み出したアップル、自宅にいながら気軽に商品を注文する便利な生活を定着させたアマゾン。グーグルが整理する膨大な情報を得て、フェイスブックを通じて世界中の人々とコミュニケーションする生活は「GAFA」なしでは実現しなかった。

だがこの4社は単なる検索エンジン会社やEコマース企業という範疇には収まりきらない広がりを持つ。彼らの守備範囲と強みと弱み、そして将来性を整理してみよう。